<< 奇跡を起こす | main | 全力で >>

あかつき

日本初の金星探査機「あかつき」が5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられました。金星は厚い雲に覆われていて、謎に包まれた天体です。半年かけて金星に到着後、2年以上にわたって気象情報を観測する予定でした。

ところが12月7日金星に到着後、金星の周りを回る軌道に乗るために逆噴射したところ、逆噴射が正常に行われず、十分な減速ができなかったため金星の周りを回る軌道に乗ることができませんでした。原因は燃料を供給する配管の逆流を防ぐ弁が詰まったことだとわかりました。この弁は地上から操作できない仕組みになっていて、今後この弁が正常に作動するための方法がないかという地上での実験が行われます。

現在あかつきは太陽の周りを回っていて、次に金星に接近するのは6年後であり、トラブル直後の会見では6年後に逆噴射をする予定でした。しかし、エンジンが破損している可能性もあるので、前もって減速をしながら金星に接近する計画が検討されています。この計画だと5年後になる予定です。

去年帰還したはやぶさもトラブル続きでしたが、イトカワからの隕石も持ち帰ることができたので、あかつきも何とか困難を乗り越えてもらいたいですね。

ところで、あかつきの主な計画について話したいと思います。
金星は地球のすぐ内側をまわる惑星です。地球とほとんど同じ大きさなので、兄弟星と言われていますが、金星の地表では90気圧、気温も460度と似ても似つかない環境です。高温になっているのは、金星の大気の96%を占める二酸化炭素による温室効果がはたらいていると考えられています。ちなみに地球の大気の二酸化炭素の占める割合は0.0038%ですが、金星は超温暖化が進んだ地球の姿なのかもしれません。

金星と地球は誕生直後は同じ姿だと考えられていますが、どこでその運命を分けたのかを、金星を調べることで明らかにしたいと考えています。

金星の自転速度は赤道上で「時速6.5キロ」と人が歩くのと同じくらいの速さで、しかも地球とは自転方向が逆向きで回転しています。従来の気象学では自転がゆっくりであれば大気の運動は地面との摩擦によって自転と大差ない速さに落ち着くと考えられていますが、金星の大気は自転と同じ方向に時速360キロというとてつもない速さで回転しています。これを「スーパーローテーション」といいますが、あかつきはこのスーパーローテーションのメカニズムを解明する大きな任務を背負っています。
さらに、金星の気象情報を研究し、地球や他の惑星の気象情報から、すべての惑星の気象を説明する「比較惑星気象学」という学問を構築する計画もあります。そういう研究が進めば、地球で起こっている洪水や干ばつなどの異常気象の説明や、火星でしか起こらない気象の説明もできるかもしれません。

厚さ20キロの硫酸の雲もなぜできるのか?金星の雲の中でも雷が起こるのか?…
金星の謎に迫るあかつきの計画がうまくいくように応援したいと思っています。


calendar
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< June 2019 >>
カウンター
累計
本日
昨日
掲示板
青猿掲示板
Amazon.co.jp
selected entries
categories
archives
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM
JUGEMのブログカスタマイズ講座